無双烈鋼サイバリオー
………
「それで…
そのフーライボウというロボットと戦った訳か」
フーライボウと接触した次の日の夜明け。
何とか日本に帰還したサイバリオーのダメージをチェックしながら、服部教授は呟いた。
「致命傷は受けていないが、やはり腕の切断ダメージが酷いな。
これは自己修復機能でも時間が掛かるだろう」
「んなモン、見りゃ分かる!」
少し離れた場所で様子を見ていた雷童が、思わず怒声を上げる。
ダメージチェックと言っても、バリベースにはメンテナンス設備など無い。
服部教授がマユリと共に、目視で破損箇所を[ただ確認するだけ]なのだ。
最後に一矢報いたとは言え、フーライボウに敗北したことは否めない。
マキーナに敗北して前のめりに倒れるのなら本望だが、マキーナに対抗するために作られたロボット同士で戦い、引き揚げざるをえなかった悔しさは募る。
雷童がイライラし、大声を出してしまうのも当然だった。
(これから先、マキーナとの戦いは更に激しさを増す。
こんなところで油を売っているヒマは無いんだ…!)