無双烈鋼サイバリオー
「良いムードの最中、大変申し訳無いんだが…」
二人に近付いて来る長船に対し
「「誰がだ!!」」
同時に叫びながら血相を変えて振り向く雷童と星羅。
「ま、まあまあ…
そんなに青スジ立てんでも。
それよっか二人とも、ちょっと来てみろよ」
お忘れの方も多いと思うが、雷童達サイバリオーチームの本拠地・バリベースはデパートの屋上にある。
長船が二人を連れていったのは、その屋上フェンスの一角だった。
そこに居たのは一羽の白い鳩。
足に小さい金属製の円筒筒がぶら下がっている。
「この鳩…
足にケガしてるのかしら?」
その場を動こうとしない鳩を大事に抱える星羅。
「違うぜ。
今時珍しいな。
伝書鳩だよ、コイツは」
雷童は、星羅に鳩の足に光る円筒を摘んで見せた。
「この筒は手紙を入れるための容器だ。
…つっても俺も本物を見るのは初めてだけどな。
さて、この鳩がここに来たってことは、誰かが俺達に用事か…
ただの迷い鳩か…?
いずれにせよ、筒の中身を見る必要がありそうだな」
雷童は筒を鳩の足から取り外し、蓋を開けた。