無双烈鋼サイバリオー
 
「ねぇ、どうしたの?」

小首を傾げ、前屈み気味に御吉野兄弟に問い掛ける星羅。

確信犯じゃないのか?と思われても仕方が無いと思う。


「いいから、お前はとりあえず肩紐だけでも直せ。
そしてそこの御吉野兄弟。
お前らはそろそろ鼻血を拭け」

気付けば萩だけでなく、双子の妹達も鼻血を垂らしていた。

持っていたポケットティッシュを差し出す雷童。

「う…
す、すまないな」


「あ、あの…
皆さん、バリベースの中に来て下さい」

皆を迎えに来たマユリの姿を見て、萩は鼻を押さえていたティッシュを更に赤く染め上げた。

マユリはフリフリのメイド姿だった。

「あ、いや、その…
服部教授が来客を歓迎するなら、この格好にしなさいって…
は、恥ずかしいけど…」

頬を赤らめてモジモジしながらスカートの裾を押さえるマユリの姿を見て、萩は雷童の手からティッシュをふんだくった。

「ライよ…
お前らサイバリオーチームは、こんな良い環境…
もとい、こんな緊張感の無いメンバーで戦っているのか?」

「聞くな。
成り行きだ」


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