無双烈鋼サイバリオー
 
デパート屋上の[城]に帰ると、服部教授が3人を待ち構えていた。

「よくやったな、みんな!
サイバリオー…
その強さ、まさに無双なり!
…って感じだな。

雷堂のカムド。
星羅のビェル。
長船のゼタン、か。

ところで…
私から提案があるのだが…」

「オッサン、疲れてるから手短に頼むぜ」

雷堂は面倒臭いと言わんばかりの態度で、耳の穴を小指で掘る動作をした。

「あぁ、すぐ終わる。
まず、この[城]だが…
これからは[バリベース]と呼んでくれ」

「…あっそ。
じゃあな、帰る」

踵を返そうとする3人を、教授は慌てて呼び止める。

「待て待て待て待て。
こっからが重要だ。
これは提案と言うより[頼み]だが…」

「今度は何よ?」

星羅が手首の腕時計を見ながら、耳に髪を掛ける仕草をする。

「うむ。
これから合体する時…

[メタモリュージョン!
サイバリオー・○○○!]
…と叫んでくれ。
[変化]を意味する[メタモルフォーゼと、[融合]を意味する[フュージョン]を掛け合わせた言葉だ。
カッコイイだろ…って、おい!
お前たち!?」

教授は熱弁のあまり、3人が帰ってしまったことに気付かなかったようだ。



《つづく》

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