無双烈鋼サイバリオー
 
歳は雷堂より少し下ぐらいに見えるから、中学生か高校生か。

華奢な身体。

眼鏡の奥の潤んだ瞳。

左右で2つに縛られた黒髪は、小刻みに震える肩に触れて揺れている。

内股気味に立ち、弱々しい様は、まるで怯えるウサギのよう娘。

どっかの熱血エロコスハスラーとは真逆で、男なら「何があっても、お前を守ってやる!」と思ってしまうような美少女だ…


「あぁ、紹介しよう。
バリベースのシステムオペレーターとして、私が秋葉原のメイドカフェでスカウトして来た…」

「え、えっと…
椎名マユリ…です…
よ、よろしくおねがいしますっ、不破雷堂さまっ!

あ…
すみません!
私ったら、いつもの調子で『さま』だなんて…」


「使う…」

「え…?」

「俺、『合体くん』って名前が気に入っちゃったみたいでさ、もうホント『不破合体くん』って名前に生まれたかったぐらい気に入っちゃったんだよね!

だから合体ナビゲーターの完成に協力するよ!

で、何かあったら連絡するからメルアド教えてくれると…ギャッ!」


マユリに熱く語りかける雷堂の後頭部をグーで殴りつけたのは、これまた知らない内にバリベースに来ていた星羅だった。

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