初恋リミット
「柚月……?」
メイコの家に向かって歩いていると、名前を呼ばれたような気がした。
思わず立ち止まって周囲を見渡すと、車道の左側にあの車が止まっていた。運転席の窓が開いていて、さっきの男性がこっちを見ていた。思った通りのイケメン。
その男性は"彼"だった。
「倉本柚月だろ?」
「そう、だけど……」
こんな所で会うはずじゃなかったのに。会うつもりなんて、なかったのに……。
「やっぱり。俺のこと覚えてる?」
忘れるはずない。私はずっと……。
「……レイジ、河野怜士、でしょ?」
「正解!」
そう言って怜士は笑った。笑うとあの頃の面影がある。
「メイコんち行くんだろ?乗ってけよ」
「い、いいよ。歩いてくから」
「遠慮なんてらしくない。途中なんだから乗れよ、な?」
どことなく嬉しそうな顔。
その顔、反則……。
私は誘惑に負けて"彼"に近付いてしまった。
メイコの家に向かって歩いていると、名前を呼ばれたような気がした。
思わず立ち止まって周囲を見渡すと、車道の左側にあの車が止まっていた。運転席の窓が開いていて、さっきの男性がこっちを見ていた。思った通りのイケメン。
その男性は"彼"だった。
「倉本柚月だろ?」
「そう、だけど……」
こんな所で会うはずじゃなかったのに。会うつもりなんて、なかったのに……。
「やっぱり。俺のこと覚えてる?」
忘れるはずない。私はずっと……。
「……レイジ、河野怜士、でしょ?」
「正解!」
そう言って怜士は笑った。笑うとあの頃の面影がある。
「メイコんち行くんだろ?乗ってけよ」
「い、いいよ。歩いてくから」
「遠慮なんてらしくない。途中なんだから乗れよ、な?」
どことなく嬉しそうな顔。
その顔、反則……。
私は誘惑に負けて"彼"に近付いてしまった。