星になっても



「嘘だ」




その声にハッとして振り返ると


小刻みに震える駿の姿。




「嘘だぁぁぁ!!!!」



そのまま来た方向へ走りだした。






『待ってっ』




『あたし、ここにいるよ!!』




いくら叫んでもみんなには聞こえてないみたい。










走りゆく駿の手を掴もうとした。





フッ



少し透けて見える

あたしの手は駿の手を通り抜けるだけ。



触ることも出来なかった。












あたし
本当に死んじゃったんだ…



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