星になっても
ガーッ
手術中のランプが消え
ドアから医者がでてきた。
祈る思いで立ち上がる。
ドクンッ
ドクンッ…
全身が心臓になったみたいに
鼓動が体中を巡る。
ドクンッ
ドクンッ…
お願いだから、
お願いだから笑ってくれ。
「最善を尽くしましたが…」
そんな期待も虚しく医者は目を伏せて首を振った。
その瞬間
すべてこ景色が変わった。
嘘だろ?
悪い冗談だろ?
「いやぁぁぁぁッ!!!!」
美菜のお母さんの叫び声が遠くに聞こえる
うそだ…
「嘘だ…嘘だぁぁぁ!!!!」
病院を飛び出し
あてもなくただがむしゃらに走った。
なにも考えられなくなるくらい
全速力で走った。
うそだ…
うそだ…
うそだ!!!!