星になっても




「っ…」





駿の背中に回したあたしの手の先端が透けていた。




駿に気づいてもらえた瞬間、

死なずにすんだのかな?





なんてはかない期待をしたけれど


そうじゃないことは一番自分が分かっていた。





あぁ…




せっかく気づいてもらえたのに。





大好きな人の温もりを感じられたのに。





時間切れなの?




あたしきっと




消えちゃうんだ。









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