Romance Cutter
―初恋の傷請け負い人―
第五話
そう言って賢はケイにそっと近づき、ケイを抱き寄せ優しくケイの頭をなでた。賢の腕の中で、ケイは言った。
「…義父さんのせいじゃないよ。いつかは、出逢う運命だった。僕とほのかは…」
影祭りの夜、未恋と別れてからすぐに、ケイは自宅である、この夕霧の家に戻ってきていた。それは、自分とほのかを結ぶ、ある物を再び手に入れるためであった。本当は、二度と手に入れる事がないように封印してしまったある物…
-ロマンス・カッター-
元々、ロマンス・カッターとは、ケイの事を指していた訳ではなく、今から二年前程から、ティーンエイジの女の子の中で話題となっていた、恋愛成就の占いのアイテムの事であった。ましてや、初恋の傷を請け負うものではなかった。
だが、それがいつしか、初恋の傷を請け負うものとなったのは、ある一人の少女の影響によるものであった。その少女の名は…
「…義父さんのせいじゃないよ。いつかは、出逢う運命だった。僕とほのかは…」
影祭りの夜、未恋と別れてからすぐに、ケイは自宅である、この夕霧の家に戻ってきていた。それは、自分とほのかを結ぶ、ある物を再び手に入れるためであった。本当は、二度と手に入れる事がないように封印してしまったある物…
-ロマンス・カッター-
元々、ロマンス・カッターとは、ケイの事を指していた訳ではなく、今から二年前程から、ティーンエイジの女の子の中で話題となっていた、恋愛成就の占いのアイテムの事であった。ましてや、初恋の傷を請け負うものではなかった。
だが、それがいつしか、初恋の傷を請け負うものとなったのは、ある一人の少女の影響によるものであった。その少女の名は…