キミが好き
「お、おおお帰りなさいませ…ご、ご主人様…」
カミカミな言葉と、引きつった笑顔。
絶対、あたし不自然だと思う。
5・6人の団体のお客さまを接客しているとその中の1人が。
「ちょっと、キミ接客へたくない?他の子と変われよ!」
って、そんな怒んなくても…!
うぅー…
困ったあたしはうろたえる。
すると、グループの中の他の男の子が
「変わんなくていいよ、朱里ちゃんっ」
え?なんで名前知ってるの?
「可愛いし、スタイルいいし、俺タイプだなー」
そう言った可愛い笑顔の男の子に、さっきの男子はなんか言いたげだったけど、口を閉じた。