キミが好き



苦笑いして、可奈と奈都を見ていると



「浜野朱里さ〜ん?」




いないんですかー?と司会者がキョロキョロする。



反射的に身を屈めるあたしに、奈都が言う。




「いいじゃない。結局、告白するんでしょ?なら、今、したほうがいい。これからの朱里のためになるから」




そう言って、あたしの目を見てくる奈都。




「強くならなきゃ…この恋は掴めないよ?」




そう言う可奈。




強くなる。



これからのあたしのため。




もし、ここで告白したらあたしは変われるかな?




強くなれるかな?




「大丈夫だから…」




「頑張れ」




あたしはコクンと強く頷いた。




…きっと、強くなれる。



あたし変わるよ。





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