キミが好き
「えーっとぉ…」
思い出そうと頭を抱えるけど、わかんないよー。
「ほら、文化祭のときの!」
そう言われて、また頭を抱える。
「…あ!もしかして」
文化祭のとき、庇ってくれた人?
「思い出してくれた?」
忘れていたというにも、関わらずニッコリ笑っている男の子。
なんか、申し訳なくなってきた。
「うん、でもどうして名前知ってるの?」
文化祭のときも、思っていた。
すると、男の子はちょっと悲しそうに笑うと
「それも、覚えてない?」