キミが好き






…──『好きってことなんじゃない?』






なにいってんだ、優。





バカだろ、と心の中で呟き鼻で笑ってみるけど




「あ゛ー!モヤモヤする!」





「…え?はるちゃん?なに格闘してるの?」





ベッドで暴れる俺に、いつの間に来たのか由梨が大きな目をさらに大きくして不思議そうに俺を見ている。




「…いや、今日はどうした?」





起き上がり、由梨を見るとニッコリ笑って





「りんごいっぱいもらったから、剥いてあげようと思ってね?持ってきたのっ」




そう言いながら、りんごを器用に剥いていく。





細く白い指が、すごくキレイだ。





「はるちゃん…」





「ん?」









「恋……しちゃった?」









< 141 / 220 >

この作品をシェア

pagetop