キミが好き





…─────────

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「どうしよう……」





あたし




あたし…山田に“好きじゃない”なんて言っちゃったよー




本当にバカ。




救いようがないくらいの大バカ。





やっと想いが伝えられたのに。




次の日、学校に行って、どうしようもなくモヤモヤしてきて




一人悩んでいると、優くんが話しかけてきてくれた。




「朱里ちゃん」




「あ、優くん!おはよう」



ニッコリ笑って見せた。




なのに、優くんは少し悲しそうな顔をして





「悠に好きじゃないって言っちゃったの?」





そう言うんだ。





「………うん。」




あたしは、気まずそうにうつ向きながら応える。




言うつもりなんて、なかったんだけど




ついね…





思ってもないことを、口走っちゃって、今、すごく後悔している。





でも、山田はなんともなかったように去って行っちゃって。




あたしのことなんて…





どうでもよかったんだよね…?






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