キミが好き
「きゃあーっ」
「…はっ!?朱里!?」
やばいやばい!
やばいって!
恥ずかしいっ
今頃、恥ずかしくなってきて顔を手で覆うと山田は笑っている。
「はは…っ」
「…え?なっ、なに?」
「いや、さすが朱里だなって」
なにそれ、どういう意味よ。
軽く睨むと、笑顔で交わされた。
「よし、みんなのとこ戻るか」
そう言われ、やっとここが学校だったのだと思い出した。
差し出してきた山田の手に、手を重ねて初めて繋いだ手は緊張しすぎて手汗がひどかった。
でも、幸せいっぱいだった。