キミが好き
甘甘な同居生活!?
大きなもの
「ついて来ないで…!」
もう!
「ついて来ないでって言ってるしょ!」
勢いよく振り向き男を睨み付けた。
「いーじゃんかー朱里が好きなんだもん♪」
ニコニコ人懐っこい笑みを浮かべて飽きれ顔のあたしの隣をスキップするコイツは荒田ライチ。
就職先の同僚だ。
就職先で初めて会ったときから一目惚れしたとかなんとか言って一年間くらい付きまとわれている。
「あのね…あたしには」
「彼氏がいるんでしょ?」
もう聞きあきたよ、と肩をくすめながら苦笑するライチ。
「だったら、付きまとうのやめてよね。」
「たまたま好きな人に彼氏がいたんだ」
しょうがないだろ、と言う。
あたしはライチがよくする哀しそうな瞳に弱いんだ。