キミが好き
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どんなにすれ違っていたとしても
どんなに会えなくて苦しくても
“別れ”なんて微塵も考えたことなんてなかったから、久々に2人ゆっくりしている休日にそんな話が出てきてビックリした。
「朱里、別れようか」
「………」
言葉も出なかった。
どうしてそういうこというの?
「あ、あたし……会えなくても大丈夫だよ?我慢出来る…この前みたいなこと絶対しないし…」
「…違うんだ、朱里」
「え?」
申し訳なさそうな、切ないような顔をする山田。
「…好きな人が出来た。」
「…え?なにそれ」
乾いたような声が出る。
あまりにも、ショックで涙も出ない。