キミが好き





でも、本当は嬉しくもあるんだ。



あたしを思って別れる人よりも、あたしを思ってずっと傍にいてくれる人がいいし。



「…ありがとね」



ポロッと出た言葉。



「えー?何が?あ、引っ越しの手伝い?」



「好きになってくれて…!ありがとう…」



ブツブツ文句を言うみたいに、小さな声で呟くあたしにライチは笑顔で行った。


「俺、一生朱里が好きだから!ずっとずーっと」



「なんかプロポーズみたい」



「プロポーズに決まってんじゃーん」



「は?」



「なんだったら、アパート解約して俺んとこで同居しちゃっていいんだよっ?」


って、調子に乗るなー!



まぁ、こういうとこも含めていい奴なんだよね。





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