キミが好き



仲がいいのかなんなのか。


「本当のこと言っただけだろー」



「うっさい!大声で言うなー」



ギャーギャー騒ぐ2人を、優と可奈は苦笑い。



奈都なんて無視して部屋に戻っていく。



…───────
───────────────



「もう、許さない」



部屋に戻ってからも朱里は、ずっと唸っている。



相当怒っているらしい。



「ごめんっ」



謝りにきた山田のことも完全無視。



でも、山田も朱里も涙目だ。



「無視すんなって」



「……」



「お前から無視されんの結構つれーし。」



困り果てる山田に、助け船を出したのは意外にも奈都だった。



「山田。」



「?」



コソコソと耳打ちしたかと思うと山田は、部屋から出ていった。



「え?なんて言ったの?奈都」



興味津々の可奈に奈都は、


「まー、見てなって」



と笑った。





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