キミが好き
「誰々?」
ドキドキしている朱里を横に可奈が聞く。
優(悠の恋ばな初めて聞くかも。)
朱(えー、待って。怖くなってきたんだけど。)
生唾を飲み込む朱里。
可(どうせ朱里でしょ)
奈(…朱里だったらいいけど)
「早く早く!」
急かす可奈に山田は
「うるせー、言うかよバーカ。」
って。
朱(……)
可(言えよ、バーカ。)
奈(…はぁ。アホらしい)
優(あとで聞くか。)
「は、浜野はどうなんだよ?」
話題を逸らすように、朱里に問う山田。
朱(あ、あたしに振るなよ、バカ。)
「あたしのタイプは…面白くて、アホだし、鈍感だけど、憎めないやつ、かな?」
そう言って頬を染める朱里に満場一致(鈍感を除いて)。
優・可・奈(山田悠のことだ)
そんなことを、知らない山田は
「なんだよ、そんなやついるかー?」
優・可・奈・朱(お前だよ)