キミが好き
苦しくて、苦しくて。
痛くて、痛くて。
足の怪我なんて、どうでもよかった。
今、山田ん家に由梨さんがいるのかな?
由梨さんと仲良くケーキ食べてるのかな?
なんて、考えて余計苦しくなった。
そんなあたしを、奈都はきつく抱きしめると
「大丈夫、大丈夫だから。朱里…」
そう何度も言って、抱きしめてくれた奈都の腕の中は温かくて心地よくて、いつの間にかあたしは意識を手放していた。
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「浜野…」
「山、田…?」
「俺、由梨のことが好きなんだ」
「えっ?」
「由梨もはるちゃんのこと、好きなの。」
「付き合うことになったから、俺たち」
え?
え?
えーーーーっ!?