キミが好き
優の過去
「あなた達、遅刻よ?…何時かわかってるの?」
怒られてる。
「全く…今度からは気をつけなさいよ」
怒られてるよ。
いや、ありえないだろ。
だって、悠今日朝練来てたじゃん。
しかも、その隣に朱里ちゃんまでいるし。
どーなってるわけ??
先生に怒られてぐったりと、席に座った悠に俺は
「なんで、遅刻になってるわけ?」
担任の目を盗み、問う。
なのに、悠は関係ないだろというような目線を向けてくるんだ。
いやいやいや、心配してんのにそれはないだろ?
「心配してやってんだろ?」
「心配しろなんて、頼んでねーよ」
「頼まれてするもんじゃないだろ?」
一歩も譲らない俺に、悠は嫌嫌口を開く。
「…行ってたんだよ」
「は?」