キミが好き



「おい、優」



「あ?奈央?」



「遊び行くぞ」



俺と奈央は、よく2人で遊びに行ってた。



まぁ、何故か毎回川で。



おいおい、小学生かよ。


なんて思いながらも、楽しそうに笑う君が隣にいただけで十分だった。



「うおっ、ザリガニ〜」



そう言って、捕まえたザリガニを振り回す君のクリーム色の髪が光った気がした。



……



でも、違ったんだ。




君の頬で光っていたもの、それは……




涙だったんだ……─────





…なぜ、このとき
気づいてやれなかったんだろう。



君の涙に……



君の気持ちに……






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