キミが好き




真剣に心配してくれて、なんか痛みなんて飛んでっちゃったし。




それに、刺した左手より山田が掴んでいる右手にばっかり集中しちゃうんだもん。




「山田ーもう、血止まったし大丈夫だよ?」




「なに言ってんだよ?消毒しねーと。」




って、大袈裟だなー




それに、そんな優しくされたら期待しちゃうでしょうが。




しっかし、なかなか離してくれない右手。



逃げやしないのに。



「先生ー絆創膏と消毒液くださーい!」




って、保健室で大声出すなよ。




「あら、山田君と彼女さん?」




は!?なんでそーなる!?



「いやいやいや、冗談じゃないっすよーありえないし」




って、そこまで否定しなくたっていいじゃん。




あー山田といるとあたし突っ込んでばっかり。





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