キミが好き





「ほい、出来た」



山田は満足そうに笑った。


「あ、ありがとう…」




「…ん。」




なんか、つられて笑っちゃったし。




そのあと、教室に戻ろうとしたあたしを保健室の先生は呼び止めたかと思うと



「好きなのね?山田君のこと」



なんて耳打ちしてきた。




「ち、違います!」




慌てて否定したが、先生は全てをお見通しというかのように上品に笑うと、




「頑張ってね」




そう言って、他の生徒のほうに行ってしまった。






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