傷だらけの僕等
お風呂からあがってリビングへ向かう。

リビングに行くと、先生が起き上っていた。

でもなんだか目はトロンとしていて、先生じゃないみたい。


『先生?起きて大丈夫なの?』

あたしは口パクでそう言った。

先生なら読み取れるくらいのスピードで言ったはずなのに、先生は全然読み取れてないみたいだった。
そもそもなんだか焦点が合っていない。

先生がゆっくりとあたしに手を伸ばす。

自然と体が強張るけれど、思いっきりその手をはねのけようとは思わなかった。

そして先生の手があたしの腕を掴む。



その瞬間…

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