傷だらけの僕等
「ありがとう。
何も聞かずにここに置いてくれて。

あたし、人生で一番幸せな時間だった。ここにいた時間全てが。
でも戻る。
あたしのいるべき場所に。
…さよなら、先生。」


彼女はそれだけ言うと、俺に背を向けて玄関へ向かった。

俺は…


その背中を追いかけ


後ろから抱き締めた。

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