傷だらけの僕等
「母親が帰ってこないことに、あたしも父親も触れなかった。
だけど、2ヶ月ぐらいしたら父親もおかしくなった。

『お前の母親、どういうつもりだ?』

って聞かれたから正直にあたしは

『分からない』

って答えた。
それしか言えないし。
あたしが母親の気持ち分かったことなんて一度もないから。

そしたら父親は

『じゃあお前が母親の代わりに俺の「モノ」になるんだろ?』

って言ってきた。

最初は意味が分からなかった。

でも腕を掴まれて、服を脱がされて

だんだん分かってきた。」


俺は思わず顔を伏せた。

< 119 / 317 >

この作品をシェア

pagetop