傷だらけの僕等
「あちこち、ちっちゃい傷があるのね。
綺麗な肌なのにもったいない…。」

「すみません…。」

「あー謝ってほしくて言ったんじゃないのよ。気になっただけ。
聡とはどう?」

「え…?どうって?」

「男としてどう思うかってこと。」

「男として…?」

「好き?嫌い?」

「えっと…
特に先生に関してそういう感情は無いです。」

「ふーん…そうなの。残念だわ。」

「それに先生には大切な人がいるみたいですから。」

「え…?
あいつに今彼女はいないわよ?」

「え…?」

「あ、ちょっと動かないでじっとしててね。
あと喋るのもちょっとストップね。」

そう言って朱音さんは手を動かし始めた。

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