傷だらけの僕等
急激に赤くなる先生の顔。


「あたし、かなりいい仕事したでしょ?」

「ああ…。」

「ま、あとは髪の毛だけだから10分くらい待ってて。
てゆーかあっち行きなさい。」

「余計な話すんじゃねーよ。」

「余計じゃないからしてるんじゃない。」

先生はまた向こうに行った。

「聡って昔から地獄耳なのよね。
じゃ、こっそり教えてあげるわ。
『美智』ってのは聡の元カノ。
あたしの口から言えるのはこのくらいかな?
あとは聡の口から聞いて?
きっとあなたになら話してくれると思うわよ。」

「え…?」

「聡はあなたのおかげで少し前に進めてるみたいだから。」

「それってどういう…?」

「でーきたっ!!聡ー!!これなら大丈夫じゃない?
カラコン入れて、帽子かぶって腕組んで歩けば絶対バレない!!
あんたが仮に生徒に見つかっても彼女だって言えば余裕よ♪」

「ありがとな。」


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