傷だらけの僕等
「今日…疲れたな。
お前、疲れてない?」

「まあまあ疲れたよ。」

「もう…寝ようか。」

「うん。」


スッと彼女が立ち上がる。

温もりが消えていく。

立ち上がった彼女の腕を引き、抱き寄せた。


「え…?何?」

困惑するはずだ。

寝ようって言ったのは俺なんだから。

なのに…

彼女のいなくなった空間に冷たい温度を感じてしまった。

今日、彼女を離したくなかった。


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