傷だらけの僕等
「先生…?」

「もうちょっと…このままでいいか?」


彼女は静かに頷いた。

俺は少し腕に力を入れた。



言葉で上手く言い表すことのできない「安心感」

彼女に触れるとそういう気持ちが不思議と俺の中に湧き上がってくる。


腕の中で彼女が少し俺に体を預けてくる。


最初は触れることすらできなかった彼女が、今は俺の腕の中にいる。


ってあれ…?

なんか彼女の体から力が抜けていくような感覚が…

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