傷だらけの僕等
* * *

「出来たよ。
少し…起きれるか?」

彼女は少しだるそうに起き上って、テーブルの側に寄ってきた。
無理してこっちまで来なくても、持って行ったのに。
そんな俺の気持ちなんて知らずに彼女はそっと椅子に腰を下ろす。

『いただきます』
彼女の口はそう言っていた。

とても綺麗に食べる。
そんな印象だった。

かなりお腹が空いてたってこともあるんだろうけど、3枚くらい焼いたはずなのに、華奢な体に似合わずあっさり食べ終えてしまった。

『美味しかった』

たった一言、それだけを書いたメモを俺に渡す。

「それは良かった。」

俺は食べ終えた皿を片付けて、洗い物に取りかかった。
昨日の夜洗い物しなかったせいで、少したまっている。

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