傷だらけの僕等
いつも通り先生を送り出す。

一人になって思い出す。


思い出がありすぎる。

この部屋には。

切ないほどに。

手放すことが惜しいくらいに。


「離れたくない…。」

気付くとあたしはそう言っていた。


幸せはここにあった。

確かに、あたしはここで一生分の幸せに包まれてた。

そう。

本当に一生分の幸せ。

あたしにはもったいなさすぎるくらいの幸せ。



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