傷だらけの僕等
「先生…。」

「何?さっきからどうした?」


優しい声があたしの耳に届く。
やっぱり泣きそうになる。


「あのね…」

「うん。」

「……やっぱなんでもない。」

「はぁ?」

「もう寝る!!」

「は?俺も寝るし。」


あたしは先生のベッドに潜り込む。
先生もすっと入ってくる。


「なぁ…お前今日変だよ。」

「そう?」

「何があった?」

「何にもないよ。」


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