傷だらけの僕等

触らないで

【Risako side】


あいつがバスルームから出て来た。

あたしの身体にまた悪寒が走る。


「お前も入ってきたらどうだ。」

「……。」


薄ら笑いを浮かべている。

あたしの身体はまた震える。


「それとも…。」


あいつはあたしの身体に手を伸ばす。

あたしの身体はびくっと震える。

そして…




「触らないで!!」


無意識に出て来た言葉だった。

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