傷だらけの僕等
* * *

「まずは着替えな。
その格好じゃあんまりだ。」


彼女は俺に言われるがままに着替えた。


* * *

着替えてからリビングへと戻ってくる理沙子。


「先生、あたしはもういいんだよ?」


唐突に、理沙子はそう言った。


「何がいいの?」

「あたしのことはもういい。
先生があたしのせいで…
あたしが先生の迷惑になってるのは分かってる。
だからもういい。先生…
あたしは…」


俺はたまらなくなって彼女を引き寄せた。


「ここを出てくっていうつもり?」

「……。」

「図星か…。」

「……。」

「そんなことはさせないよ。」


俺は抱きしめたその腕に力を込めた。


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