傷だらけの僕等
「先生…?」

先生はあたしを腕から解放して、あたしの目を見つめ直した。


「あの時から、俺はどこかお前に惹かれていたと思う。
じゃなきゃ…」


先生が言葉を探している。


「お前の前で泣けなかった。きっと。
お前が…俺の心の枷を外してくれたんだよ。理沙子。
だから美智のことを過去にして、進むことが出来た。
そして分かったんだ。
お前が必要だってこと。
俺にはどうしたってお前が必要だよ。
そばにいてくれるだけでいい。
あ、あと笑顔も欲しいかな。少しは。
本当にそれだけでいいんだ。
だから…
これからもずっと、そばにいてほしい。
理沙子…

君を愛している。

だからずっと…
俺のそばにいてくれないか…?」

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