傷だらけの僕等
「『離れなくちゃいけない』?
そう続くのか?」


あたしの言葉は先生に遮られた。

しかも先生にはなにもかもお見通しだった。

あたしは静かに頷く。



「どうしたら信じてもらえる?」

「え?」

「お前は俺を信じてないの?」

「ちが…っ…そうじゃない。」


そうじゃないよ。
信じてる。
でも…


「俺が聞きたいのはお前の気持ちだけだよ。
そこにお前の父親とかそういう余計なものは関係ない。
俺とお前、二人の話をしてるんだから。
理沙子が俺をどう思ってるのか、まずはそれが知りたい。」


あたしの目を真っすぐ見て先生は言った。


あたしの…気持ち…。


言ってもいいの…?

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