傷だらけの僕等
* * *


着いた先は…


「星が…綺麗。」


俺の一番心が落ち着く場所。

少し田舎じみていて街灯がほとんどない。

だから星が綺麗に見える場所。

むしゃくしゃした時とか、心を落ち着けるために俺が好んで来る場所。

今まで俺が一人で使っていた空間。

その場所を彼女に教えたかった。


「ここ…聡の…なんなの?」

「んー…俺のパワースポット?」

「パワースポット?」

「うん。
ここに来るとなんか気持ちが落ち着くんだ。
結構小さいころから使ってた場所。
ってか俺の実家この近くだし。」

「そうなの!?」

「まぁな。
ここから見る星が、ずっと前から好きで…
いつか自分の一番大切な人と一緒に見たいと思ってた。」

「え?」

「それが今叶う。」


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