傷だらけの僕等
正直ついていけなかった。
疑問が次から次へと溢れ出す。


何を考えてるの?
なんで殴らないの?
なんで叩かないの?
なんで…?


この人の真意が分からない。

あたしはメモに書いた。


『あたしに何してほしいの?』


人間が優しいのには必ず理由がある。
無条件に人に優しくする人間なんているわけがない。
優しさの代償に、あたしは何を払わなければならないの…?

それがどうしても知りたかった。
それが…もし…
あの頃の闇に帰るのと同じことなら…
あたしは今すぐここから出ていく。

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