傷だらけの僕等
朱音から貰ったというか借りた服を全部彼女に渡した。

「サイズ合うか分からないけど、まぁ俺のよりはマシだろ?」

彼女はまじまじと服を見つめた。


『こんなにたくさん…?
どうやって?』

「俺の姉。朱音が用意してくれた。」

『下着も?』

「そう。それこそサイズ合うかわかんないけど。」

『多分大丈夫。
あのさ、お風呂借りていい?』

「ああ。構わないけど?」

『覗くぐらいなら一緒に入るけど?』

「覗かないし一緒に入らない。
風呂上がったら傷の消毒してやるよ。」


彼女はパジャマと下着を掴んでバスルームに向かった。

リビングに一人佇む俺。


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