傷だらけの僕等
「わっかんないなぁ…」

そう呟いた。
彼女のことは本当に分からない。

とにかく一番気になるのは傷のことだった。

あの年頃の女の子が、腕や足だけではなく顔にも傷を作るってのはどういうことなんだ?
部活をやってたらまぁ腕とか足に怪我があっても不思議じゃない。
でもああ何か所にもできるものなのか?

それに…
彼女は易々と自分の体を売ろうとする。
まるで自分に何の執着もないみたいに。

自分の心と体はまるで別物だから、自分は何されても平気みたいな顔をする。

なんなんだ?
本当に。

君は…一体どんな想いを抱えてるんだ?

答えの見つからない問いしか浮かばない。
どんなに考えても、分からない。
彼女の口から本当のことを聞くまでは何も…。

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