傷だらけの僕等
『なんであたしのこと詮索しないの?』

「え?」

『どう考えたっておかしいでしょ?
この傷も、話せないことも、あんな…』


までしか読み取れなかった。
彼女が今までにないスピードで話したからだ。

「待て待て。
そんなに早く話されても読み取れない…。」

彼女は俯いた。

「いきなりどうしたんだ?」




彼女はとにかく答えを求めたがる。

綺麗事とかじゃなくて、真実を。

しょうがないな…

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