傷だらけの僕等
「あと消毒してないとこあるか?」

『大丈夫』

彼女は話すスピードを元に戻した。
これくらいなら読み取れる。

「んじゃ、昼飯でも作るかな。
パスタでいい?」

『あたしがやる。』

「は?ちょっと…
もう一回言って?」

『あたしがやるって。』

「は?なんで?
怪我人は座ってろよ。」

『働く。』

「はぁ!?」

『タダで置いてもらうのは心苦しいから。』

「いいって。
俺がいていいって言ってんだからいいんだって。
何も気にするなよ。」

『無理。それ貸して。
あと、どこに何があるか教えて。』

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