傷だらけの僕等
* * *

俺が彼女を眺め続けて2時間くらい経っただろうか…
不思議と、眺める行為に飽きは来なかった。
むしろ見ているだけで、色々と疑問が浮かび上がる。


そんな中、俺の疑問をよそに、目を覚ましたらしい彼女はゆっくりと起き上った。


「起き上がっても大丈夫なのか?」


比較的、落ち着いた声を出したつもりだった。
だけど…
彼女はびくっと体を強張らせた。
別に触ったわけでもない。
話しかけただけだ。

こんな反応を返されるなんて思ってもいなくて俺はただただ茫然とした。

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