傷だらけの僕等
『できたよ。』

「おう。運ぶのはさすがに手伝う。」

彼女は頷く。

彼女の料理の腕前は確実に上達していた。
というか俺なんてもう越されたかもしれない。

「やっべ…超美味そうなんですけど!!」

「美味そうじゃなくて美味いんだよ。
お前、心して食えよ。」

「分かってるって。いっただきまーす!!」


彼女の料理は予想通り、かなり美味しかった。

真はぺロリと食べ終えてしまった。


「美味かった…
いいなぁ聡は。こんな可愛くて料理上手な子が家にいるなんてさ。
ねぇねぇ、俺んち来ない?」

俺は真の頭をグーで殴った。

「いってぇ…冗談だろ冗談。
殴ることはねーだろ、親友に対して。」

「お前が笑えない冗談言うからだ。」

「はいはい。」

「片付け、俺やるよ。
ていうかこれからあいつ、確実に飲むからこれ以上絡まれないためにも俺の部屋行ってて。」

『先生の部屋?入っていいの?』

「ああ。」

これ以上、真のバカ騒ぎに彼女を付き合わせちゃいけない。
それに…面倒だった。
真をセーブするのが。

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