7時12分。
今日も一緒に電車を降りる。
一歩先にインテリ君が歩いて、私はそのあとを歩く。
改札を出て、今日はインテリ君にはテストがんばれ!と応援してみた。
心の中で言ってるから、彼には聞こえないけど。

次の日も、その次の日も彼は同じ7時12分発の電車に乗ってきた。
そして、私はいつも彼を見つけた。
毎日を重ねていくたびに、彼が気になっていった。
年上かも、年下かもわからない。
どんな声をしていて、どんな表情をするのかも知らない彼に、どんどん私は惹かれていったのだ。
恋とはいいきれないケド、君のことをもっと知りたいと思った。


インテリ君と出会って2週間経ったある日の帰りに事は起こったのだ。
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