kiss me Again
「お疲れ様でした。」
そう言って
店長に軽く挨拶をしたあたしはバイト先をあとにする。
「おせぇよ!」
「ごめん、なかなか10時からの人が来なくて。」
コンビニを出た先に
大輔が自転車の横で待っていてくれた。
「お前のチャリ低いからサドル上げた。」
「え~、あたし足届かないじゃん!後で直しといてよ?」
「めんどくせぇ。だからバイクで迎えに行くって言ったのに。」
「原付は二人乗り出来ないでしょ!」
そう言って荷台にまたがり運転を急かすあたしに
「チャリンコも二人乗り禁止じゃねぇか。」
大輔が憎まれ口を叩く。
「うるさーい。ほら!出発~!!」
「お前がうるせぇよ!」
薄暗い街灯に
あたし達の笑い声が響いていた。