kiss me Again


「お疲れ様でした。」

そう言って
店長に軽く挨拶をしたあたしはバイト先をあとにする。




「おせぇよ!」

「ごめん、なかなか10時からの人が来なくて。」




コンビニを出た先に
大輔が自転車の横で待っていてくれた。




「お前のチャリ低いからサドル上げた。」

「え~、あたし足届かないじゃん!後で直しといてよ?」

「めんどくせぇ。だからバイクで迎えに行くって言ったのに。」

「原付は二人乗り出来ないでしょ!」



そう言って荷台にまたがり運転を急かすあたしに


「チャリンコも二人乗り禁止じゃねぇか。」

大輔が憎まれ口を叩く。



「うるさーい。ほら!出発~!!」

「お前がうるせぇよ!」



薄暗い街灯に
あたし達の笑い声が響いていた。




< 133 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop